ヤムァモードンをリメイクしたよ!
最後にエディットする
ずっと取り組んできたリメイクもようやく完成間近になった。
あとは手つかずの技やロジックを設定していく。いつもやっているエディット作業がリメイクの最後の仕上げになるのは、なんか感慨深いな……
クラフト以外の技はこのモンスターらしいものを選んで、ロジックもエディット済みのサイバーウーといい勝負するくらいに調整した。
あと動きの確認ついでにパーツも調整していった。描いた時大きさが変わってずれてるやつがチラホラ。できるだけ直さないとな。
生きてる!動いてる!
そして……完成!
できたよ全部。あの失敗したエディット以来ずっと引っかかってたものが、チマチマ積み重ねてきたことが、いろいろ試したあれこれの結果が、全部形になった。
「うぁあああやったぁあああ!」というより
「あっ できた。できたんだな本当に。へへへへっ!はーっ」
って感じで安堵感がじんわりと広がっていくのを感じてた。
いやもう。動き一つ一つに今までの右往左往がスタッフロールみたいに浮かびあがって。見てると妙な気分になってくる。ついに完成したんだよな。
6ヶ月前の俺!リベンジ達成したぞ!#kingofthemonsters2 #NEOGEO https://t.co/zYgL36xcUN pic.twitter.com/lIuFn4Kaek
— 宇都宮P (@uthunomiyap) 2021年8月14日
そしてまだまだ出てくるパーツのずれと技の抜け。
なので、アップした後しばらく修正をした。これからも目についたところは少しずつやっていくつもり。
全体の流れを振り返る
これまでの進行をまとめてみた。(右上の数字はブログで書いた番号)
作製期間は4ヶ月。いろんな要因で膨れ上がっているので、手が早い人が締まった計画でやればもっと早くつくれると思う。
長い期間、途中で心が折れずに続けられたのはあの失敗エディットがあったからだと思う。そもそもあれがなければ今回のを作ることもないし、あれもあれで作って良かったのかな。
次回作は……特にありません
3面ボスのヤムァモードンを作ったのだから次は4面ボスのキリキリを……ってのはあるけど、今のところ作製は考えていない。時間の問題もあるし、なにより逆関節に加えて細い足2本と両腕&蠍の尾という、今回以上にキテるデザインなので大苦戦するに決まってる。あれはやばい。
だから、このままやらないかもしれないし、気が変わってやるかもしれない。どうなんだろう。しばらくは無いだろうな。
これにておしまい
というわけで、ヤムァモードンのリメイクしたときの考え、工夫、失敗なんぞを書き留めてきたブログも今回で終わりで。なんというか、いろいろ残しておきたかった。もしかしたら次があるかもしれないし、そのころには細かいことなんて忘れてるだろうから。
あーファイプロは自由だな。次はなにつくろうか。
リメイク記事を読んでくださりありがとうございました。 これだけ長文書くのも久しぶりで、文体含めて読みづらいところがありましたら申し訳ないです。当時のことを思い出しながらできるだけ簡潔に詰め込んだつもりです。自分のための備忘録として書いたのですが、そこに読まれた方にとって役に立つものが少しでもあれば、それはそれで嬉しいなあ、って思ってます。 それでは、また。
形変えてしまうぞこのパーツ!
描いたり塗ったり
いよいよパーツクラフト。前は直描きの失敗で心折られたけど、今回は下絵の3Dモデルがあるから心強い。なんか描ける気がするぞ。
まず全体の描き方をざっくりと。
3Dモデルをメイン色ベースにして、1段ずつ暗い色、明るい色をつけてパーツによってはもう1段明るい色を塗る。基本この4つのレイヤーで仕上げる。
質感はデフォルトパーツから浮かないようにできるだけ合わせていく。
塗り方はこんな感じで、1日15〜20パーツをノルマに描き始めた。
※順番は実際描いた順と同じ。
※左の赤Pゲージは描くとき受けた体力ダメージで、右の青Pゲージは気力ダメージ
手パーツ
まず一番数が少ない手パーツからとりかかった。中身は舌や、粘液・爆発などのエフェクト類、それと握りこぶしがいくつか。3Dモデルは作ってないのでベタ塗りの下絵から塗り重ねていった。
ここは基本使わない手をエフェクトに置き換えたのだけど、指差し、テキサスロングホーン、ピースはこちらが技に設定しなければ受けでは使われないはず……今まで出たこと無いので多分大丈夫だと思う(もし出たら教えてください)
暗い色は通常レイヤー、明るい色はソフトライトにするとしっくりきたので、これからのパーツは全て同じようにした。
数の少なさもあってここは気楽に描けたかな。
すねパーツ
次は形が単純で数も控えめな、すねパーツ。ここから3Dモデルの加工になるので、まず残った分割線をスタンプツールで消していく。それからレイヤーごとに描いていった。
作業してて思ったけど元の3Dモデルは正面の裏が暗くなっていて、それを貼り付けたこのパーツも当然裏は暗い。でもファイプロのデフォルトパーツっていつも正面は光があたって明るいのでは?今回は明るい色を塗って補正したが……3Dソフトでスクショするとき、光源はいつも正面から当てたほうがより良いと思う。今回みたいに後で明るくする手間も省けるし。
そんな感じで進捗は7→16→0→20〜 と、調子良ければ最高ノルマ数の20に届いていたので4、5日ですねパーツは完成した。
膝パーツ
仕上がりのチェックをしたいので、次はとなりの膝パーツにした。ここはとにかく数が多く(今回のモチーフでは)見た目の変化に乏しいのでかなりキツかった。なんか絵を描くというより、単調な作業になっていって……やるなら早めに片付けるか、後のほうへ押しやるか、かかる順番も全体に影響する厄介な部位。やっぱ膝は爆弾なんだな。
それでも描いたすねと膝が合わさって動いたときは、喜びも一際大きなものがあった。当初から散々いじってきた逆関節が完成した瞬間だったから。
腹パーツ
大きな口が特徴の胴体は、まず角張ってた輪郭や切れてる線を直していく。おでこ(でいいのか?)も丸みをおびたものにして、背中側も蛇腹っぽく。穴あきの断面は目立つな〜と感じたので、デフォルトにならい3段階の色分けにした。単体だと変だが他パーツと組み合わさるとそうでもない。まあこれでいいや。
あと口を開けて中の目玉が見えてるコマが欲しかったので右下の44番に割り当てた。ここはダメージが深くなるとダウン中に読み込むようで、原作ゲームであったユーモラスなグロッキー姿みたいにできたのが嬉しい。予定してた舌を伸ばす技や、挑発ポーズでも力を発揮してくれた。
胸パーツ
このころになると、こういうパーツほどクラフト描きが辛いってもう分かっていた。どうしても作業感が増すから……。
ここは2色に分かれた部位を蛇腹にしていく。本数は原作ゲームを参考にしたのだけど、後の全体チェックだと線が過剰に見えたので一本減らした。
なんとか作業を終え、次は胴体と一緒に黒い斑点を描き込んでいったのだけど……そしたらこれがめっちゃキモい。キモすぎるっ。自分は集合体恐怖症ではないけど、それでもうわ〜ってなったので見る人が見たら気分を悪くするんじゃないかと心配になった。
周りをぼかしたりパターンを変えて数回描き直したけど、やはり気持ち悪くてダメだ。元ゲームのはそんな印象ないのにね。
散々迷った末、元ゲームからパターンを写して描くことにした。これはやりたくなかったんだけど仕方ない。 すると気持ち悪さは無くなって、普通に斑点模様として見られるようになった。 うーん、普通の斑点と気持ち悪い模様の境目はどこにあるんだろう?
頭パーツ
ここは頭が2つ、角が2本と複雑だけど、描いてて一番楽しいところだ。スパイクの角度を変えつつ悪~い顔にしていく。
ヤムァモードンは右端の目は無く歯の生え方も左右で違うので、見えるか…?と思いながらも描き分けていった。試合中に確認できるのは2×2ドットが限界だろうなあ。
ここは本当に描いてて楽しかった。
足パーツ
前にハイヒールのクラフトをした時、数の多さにやられた思い出があるので足パーツはラスボス扱いで最後にした。一番時間かかりそうだったから。
見ると不要な分割線が多いのでPhotoshopのダスト&スクラッチでまとめて消し、手のひらから手首のラインが一体化するように描きこんでいった。すると、ラスボス足パーツは思ってたよりずっと早く終わってしまった。パーツ自体が小さいから、明暗を描きやすかったのかな。あとハイヒールと違って、やっぱ3Dモデルの存在が大きかったんだろうな。
形変えられたモンスター
いろいろあったがパーツクラフトも無事終わり、3Dモデルは形を変えて新しい姿になった。
地道な積み重ねとか苦手な方なんだけど、こういうのって毎日の作業量がもろ跳ね返ってくるので、いつになくちゃんとやった……と思う。自分にしては。
ひとまずパーツクラフト全部終わった やり続けてれば終わるもんだな!
— 宇都宮P (@uthunomiyap) 2021年8月12日
さあ、いよいよ最後の仕上げ。次はエディットキャラクターとして組み上げていく。完成はもうすぐだ。
~次回、完成編につづく~
増殖、クラフト軍団!
最初が大事だったのね
クラフト技編の今回は、順番に技について書こうと思う。
と、その前に全体にかかわる失敗があったので先にそちらを。
このヤムァモードンはLサイズだ。だから専用技なのに、使わないMサイズで作っていちいち補正していくのめんどくね?なんて思い、基本になる動きを直接Lサイズで作ってしまった。
まあそれが大間違いで。
パーツ移動範囲が99までというのと、ロードを挟むと強制的にMサイズで読み込むのでいちいち全身バラバラだ。結構な数の技にそのLサイズ基本動作を組み込んでしまい、途中まで作りこんでしまった。
結局いくつかの技をLサイズのままで作る。作業に不自由さを抱えたし、後述するおかしなトラブルもこれが影響したおそれもあるし、いや~な悪影響がじんわり広がった。
どんなサイズのキャラに使う専用技でも、最初からMで組むのが鉄則でした、と。
最初につくるテンプレは大事やね……
歩行
膝・すねパーツを逆向きにしたものの、試合だと普通に直立して歩いている。これは基本の動きだからクラフトではどうにもできない。
なので専用の這い歩く技を作った。試合でちょくちょく出して、受ける印象を逆関節寄りにしたかった。重ねていく見せ技というか。
そんな思惑でできたこの技は、同じTM、距離なのに横向きと縦向きではだいぶ違って見える。移動技の場合、縦向きはより早く、長く動かしたほうが良いかもしれない。
スパイクアタック
基本になる立ち技で、ここからダッシュ、カウンター、コンボに派生していった。原作再現のためにTMは早め。体を引くときに1つ、伸ばしたあとに1つ、伸び切るコマを短くいれるのが好きでこれもそうしてる。
スパイクだから先っちょでも痛かろうと当たり判定はちょっと広め。
タングアタック
ビオランテのような舌をでろ〜んと伸ばす攻撃技。出始めのぶるぶるモーションは絶対再現したかったこだわり。
本体固定で当たり判定だけ前に伸ばしたかったので、影移動させたぶんの本体位置を戻しながらつくった。
最初は伸びる途中で当たった場合、そこで分岐して舌が戻るようにしたかったのだけど、うまくいかない。いろいろ試してたら伸び切らせてローキック(強)ダウンがしっくりきたので設定した。
横向きはこれでできあがり。けどそこからおかしなことに……下向きと上向きで、本体位置がクラフト画面では動かないのに実際の試合では動いてしまい技が台無しになってしまった!設定が悪いのか、何が悪いのか。いろいろ試しても本体は動きまわって、ここで何日も作業が遅れてしまった。モチベもかなり落ちてたと思う。
Lサイズで組み上げたのがいけなかったんだろうか。もう作り直すしかないか?ただそれだと苦労した3つのモーションを全部捨てることになる。うあぁ、それはどうしても嫌だ。
なので最終手段、録画して「ずれた分だけ逆方向に移動させる」で体の位置を保つようにした。本当ひどいやり方だったけど、なんとかこれで動かないようにできた。
結局動いてしまう理由は今でもわからず、この技が修正しづらい原因になってる(怖くてもう触りたくない)。
ローリングボディアタック
本当の名前はボディプレスというらしい。ポスト飛びのとまる被りだから、それっぽい名前に変えた。どう見てもプレスしてないし。
とても速い回転技なので正面、裏面、左右の4つをそれぞれTM1に設定した。TM1と2って全然印象が変わるなあ。2ではゆっくりに感じる。21と22じゃあんま変わらないのにね。
粘液吐き
「地面に頭を潜らせて遠いところから出し粘液をシャッと吐く」をどう立ち技にするか考えてて、その時思い浮かんだのが背後に気配を感じて振り向いたら……っていう動きだった。それじゃ当たり判定はまだ何もしてないときにつけて、命中したら分岐で振り向かせるようにしよう、と作業を進めた。
そんな流れで技自体はあっさりできたけど、ちょっと困った事があった。粘液(毒霧)で相手が緑に染まるタイミングは攻撃がヒットした瞬間、つまりこれでいうと後ろを振り向く前になる。つまり当たる前から緑に染まってた。ファイプロの仕様なんだから仕方ないとはいえ、直せるもんなら直したい。こういうのは。
で、どうにかならないかと色々やってたらTwitterでアドバイスを頂いた。マウントポジションを使った技の分岐で毒霧が体につくタイミングをコントロールするというものだ。技の数を増やすテクニックをこういうことにも使えるなんて驚いたし、有り難かった。
試してみたところ、横方向ではタイミングはばっちり合った。ただ上下方向だとヒットした後の位置が合わなかった。うーん残念。
結局緑に染まるタイミングはそのままになっている。振り向く動きは変えたくなかったので仕方ない。
タングスリーパー
ヤムァモードンには腕にあたる部分がないので関節技と締め技が入れづらい。さらに数少ない締め技にはスパイクを使いがち。
なので、組み枠に舌を伸ばして首に巻き付ける締め技をつくった。あのモンスターならこういうのもやりそうだなって。
長い舌は等間隔にパーツを置いて再現してみた。外した後に掃除機の電源コードみたくシュルシュル巻き取られるちょっと間の抜けた感じがすき。
バイオモンスターコンビネーション
一つは欲しい打撃ラッシュ、どの技をどう繋げるのか考えるのはとても楽しい。
考えたあげく、スパイクで2回突いて相手がのけぞったところを舌でボディ突きし、下がった顎をローリングでカチあげるって技にした。すんなりつくれて動きチェックも楽しいラッシュ技は面倒な技の後にすると元気になれるね。
串刺し投げ
ヤムァモードンからくらう掴み技といえばコレ。最初の押し込みモーションは絶対再現したかったこだわり。投げた後フォールにつながるのをメイン技として、投げられてフラフラになるあのパターンも再現したかったので威力を下げたのをB技で作った。
これと後述のダイビングクラッシュで相手のダウンにトラブルが起きた。技が終わったあと100のTM1にしてもすぐ相手が起き上がってしまう。B技も同様で全然フラフラになってくれない。Sフラグのせい?ダウン時間の関係か?色々触っても直らなかったのだけど、ある日なんとなく100のTM1コマを2つ並べたらあっさり解決してしまった。
なんじゃそりゃ!
ヤムァモードンバックドロップ
初代キングオブザモンスターズから怪獣はバックドロップをするものだという伝統にのっとり、バック組に入れた。
そのままだと面白くないから投げた後、倒れないでぐにゃ~と元に戻るようにした。軟体動物のDNAをベースにしてるらしいのでこういうのもいいかな、って。まあ「防御からの反撃」では同じところが硬くなってるから変なんだけど、普段柔らかいものが硬くなるなんて普通にあるからセーフ。
ダイビングクラッシュ
海外のジェネシス版キングオブザモンスターズ2ではベルトスクロールアクションから対戦格闘へジャンルが変わっており、モーションの流用でいろんな技が追加されている。このダイビングクラッシュはそこで追加された技の1つで、元ゲームと同じように相手の体力と呼吸に大ダメージを与える代わりに、こちらも体力と呼吸にダメージを受ける自爆技になっている。
串刺し投げと同じ相手が早く立ちあがるトラブルが起きたが、TM1コマを2つ並べて解決した。
モンスターフォール
キングオブザモンスターズのフォールといえばコレ。もちろん最初は上に乗って動きながらカウントするようにしたのだけど、押さえ時間設定の関係で2分で試合が終わる凶悪技になってしまった。
さすがにこれをアップするのは気が引けたので……次善の策として上に乗って数回動いた後、止まってからカウントするようにした。完全じゃないが、まあこれならいいかな。
おまえ増えただろ
今回クラフトで作った一部の技について書いた。専用技の数は全部で34ある。最初から作る技の数を決めてなかったので、途中であれも欲しいこれも欲しいと増えてしまい、そのせいで時間がかなりかかってしまった。作りこみは楽しいが、完成はそれだけ遠のく。作業時間が伸びればモチベが落ちたり、データ破損などの外的要因で頓挫するリスクも高まるので、予定より時間がかかったのは今でも悔いが残ってる。一方でせっかく作るんならとことんやろうぜ!って思いも確かにあり、それらのせめぎあいが長期製作の成否に関わってくるんだろうな、と感じた。
今回は後者が圧勝するも、なんとか完成させることができた。もし次があるならある程度数を絞って、目に見える位置に完成を捉えておきたい。
今回、事前につくる技数決めてなかったので、あれもこれも、でキリなく増えてしまった。
— 宇都宮P (@uthunomiyap) 2021年7月12日
ぶっちゃけコーナー組追加したいんだけど、マジでキリがないのでどこかで区切らないといけない。区切ってなかったので作業時間が増えまくった。#KotM2EDIT
そんなこんなで技を完成させ、作業は3Dモデルに描きこむパーツクラフトに移っていく。
~次回、パーツクラフト編に続く~
狙うは!調整済みの!膝、ひとつ!
番号での失敗は地味に効く
前回3Dモデルにどのパーツか分かるように番号つけたんだけど、その時しょうもない失敗を2つしたのでそれを書いとく。
まずこの番号はあまり小さくしてはいけない。自分の場合、確認の邪魔になるのが嫌でギリギリ読めるくらいの大きさにしたら、パーツによって反転したり他が半分重なったりして読めないことが何度もあった。
それと番号は0からスタートする。間違って1からにすると技クラフトで選ぶ番号と見た目の番号がずれてしまう。
全パーツ分の数字を2回打ち直すのは地味に効いたので……けっこう凹むよ。
胸から腹にかけての調整
さて、できたばかりでガタガタになってる各部位の調整だ。
全体のフォルムは最初の懸念通り縦に伸び気味で、これは原作通り丸型に近づけたい。画像データで調整に使える幅は正方形までで、すでにいっぱいだ。なのでレスラーメイクで横ボリュームの足りない胸、腹パーツを150%前後に引き伸ばした。するとそれほど伸びなくていいパーツまで横に引き伸ばされてしまう。そういうとこは個別に引き伸ばし分反対に潰しておく。
これくらい潰すと輪郭がぼやけるから、気になる人は元データにシャープネス強めにかけたらいいと思う。
形が整ったので基本の動きでずれをチェックした。頭から胴体にかけてツートンカラーのラインが入ってるこのデザインは、横方向のずれがよく目立つ。パーツの大きさも変えつつ、位置を調整していった。
頭の調整
デフォルトパーツよりちょっと大きい。さらに角の先端を枠内に入れるため首の付け根位置を下げたので、胸と合わないところがある。
置き換えのきかない基本動作をまず優先で見て、歩いたり、走ったり、呼吸回復のパーツ位置を動画で記録し、その都度クラフト元データを開いて位置調整した。動画はVLC再生のEキーで1コマ送りを使った。とっても便利。
足の調整
足というか手?3Dモデルを手首からちょっと上までつくったのが効いて、ずれてもそんなにおかしく見えなかった。これは考えてなかった良い効果だ。どっちかというと位置より回転に気をつけたと思う。手のひらと長い指だからパッと見で接地してるように見えにくいので。
とはいえ調整そのものはそんなに大変じゃなかった。
膝とすねの調整
これは今回最大の難所になった。 普通とは逆向きに関節がついているので、膝の終点とすねの始点を今の位置と反対方向にする。
一方の膝の始点とすねの終点はそのまんまなのでとにかく角度がとりずらい。すね終点だけでもずらせばまた違うのだろうけど、足82パーツの位置を調整なんて気が遠くなる。できるかそんなん。
ここの調整を進めていくうちに問題点が次々と吹き出てくる。予想はしていたけどこれほどとは正直思ってなかった。やっぱり膝には爆弾か。
【1爆】同じパーツでも動きによって合うとき、合わない時がある。せっかく正面で綺麗な位置にきても横ではズレたり。仕方ないから両方でいい感じになるまですり合わせていく……すると逆関節としてはどんどんマイルドな角度に。うぐぐっ。
【2爆】使うデフォルト技でもずれまくる。その都度調整するもきりがない。どこまでやればいいのこれ。しまいには専用クラフト技以外も、クラフト技化して足だけ調整するようになった。いやもうこれしか思いつかない。無理ゲー。
【3爆】そしてこれが一番ひどかったやつ。ヤムァモードンリメイクで大変さの30%はこいつが占めてると言ってもいい問題、技クラフトプレビューだ。
技クラフトのプレビューはデフォルトのジョン・スミスで確認するので、当然膝の位置なんかいじったら実際見えてるものと完成したものが違ってしまう。動きをつくる時に膝とすねは最初に移動させなきゃいけないし、しかもこのモンスターは這いつくばった状態が基本スタイルだからさらにややこしい。
そういうわけでプレビュー問題はこれから技を作る間ず~~~~~っと悩みの種になった。 なんてこった。膝の位置は跨いじゃいけない禁断の敷居だった…!?
技クラフトをエディットキャラでプレビューできれば、かなり嬉しいんだけどな
— 宇都宮P (@uthunomiyap) 2021年5月4日
作業が終わった今でも同じこと思ってるよ!
今回のまとめ
番号には気をつけよう
動きの調整は基本動作から
パーツの形が後に影響及ぼす可能性あり
膝には爆弾
困ったら全部技クラフトにしてしまえ
エディットキャラでプレビューさせろ
今回、形をととのえるための調整をした。
進んでんだか止まってんだか分かんない地味な作業を続けた甲斐あって、見栄えはかなり良くなった。
実際は位置調整と技クラフト作りは同時進行で行ったのだけど、分かりにくくなるので分けて書いた。次回はその技クラフトについて思い出しながら書こうと思ってる。
~次回、技クラフト編に続く~
て
3D?やれんのか!本当にお前!
大まかな雰囲気をつかみたい
前回のやってみるさ!から2ヶ月たち、4月になってやっと作業にとりかかった。(遅い)
まず気になったのは、このヤムァモードンの形だった。人型を前提に組まれているファイプロのシステムで、破綻なく作れるのかが分からない。パーツは縦に積み重なっていくし、そこはどうしても引っかかっていた。作業たくさん進めてやっぱ無理だったじゃ泣ける。
なので、簡単に塗りつぶしたパーツを組み合わせて、ひとまず全体の様子をみることにした。
これだと大きさ調整すれば頭2つと角入れてもバランスとれそうだ。何となく完成形の輪郭が見えた気がした。おおーいい感じじゃん!って完全にテンションぶち上がった。
今思えば、ややこしい本作業前に小さい成果を積んだのが良かった。こういうのでも背中を押す推進剤になってくれる。
大まかな雰囲気はつかめたので、次は実パーツの作成だ。
いやそれは無理がある
パーツクラフトではいろんな角度の絵がいるので、手っ取り早く直接描くことにした。デフォルトパーツをガイドにできるし、いろんな角度で絵を描く練習にもなるし、何より3Dソフトなんて使えないから。
でもそのうちギブアップ。 いやほんと無理。
パーツクラフトでの直描きは
× いろんな角度で描く練習になる
○ いろんな角度で描ける人だけが完成できる
これが現実……っ!
360度破綻なく、クオリティ保って描くのなんて無理だ。
となるとやっぱり3D……それもハードル高い。
えっ3D?やれんのか!本当にお前!
やりますよ! (マウスカチカチ)
この時リアル粘土をこねて撮影ってのも試したけど、イマイチだったので3D覚えるしかないって分かった。
3Dソフトを触ってみる
フリーで使える3Dソフトはいろいろあって、その中のFusion 360を使うことにした。選んだ理由はUIがすっきりしていて扱いやすそうだったからだ。
Fusion 360には粘土のようにデータを触るフォームモードがあって、これでパーツのモデルを作ることにした。もちろん1パーツで複雑な形なんて作れないから、直方体を分割して凹凸をつけたものを、いくつも重ねていく。この方法だと3Dモデルをそのまま完成パーツとしては使えない。モデルを下書きにして後で絵を描きこむことになる。
けっこうな手間だけど、それでもジョン・スミスの頭をベースに怪物を描くよりはずっとやりやすいはずだ。
基本作業はこんな感じ
左上のフォームの作成→直方体を選んで配置する。すぐ後に直方体の中にハンドルが出るので、分割数を入力する。エンターを押したらフォーム→修正→フォームを編集で回転させたりこね回して作りたい形をつくる。スクショはフォームモードを終了し、レタリングモードて行う。フォームモードに戻りたいときはデザインモードに戻して左下のアイコンをダブルクリックすれば戻れる。
触ってて困ったのが綺麗なデータじゃなきゃダメってところ。2Dなら変なところは上から隠して何とかなるけど、3Dでは見えないところのエラーも律儀に拾ってダメ出ししてくれる。勝手が違うからそういうのはたくさんあった。
こういうのでいいんだよ
触る前は3Dにハードルの高さを感じてたし、今でもほとんど使いこなせてない。
それでも作ったツギハギだらけのモデルを動かしてると、ハードルとか考えなくてよかったかもな……と思う。高クオリティのモデルじゃなくてもいい。簡単なものでいいんだ。パーツのガイドにはなる。それで充分じゃないか。
できたパーツを動かしてスクショを撮り、パーツクラフトのファイルに貼りつけていく。すごい、どんどんできていく。これが3Dのパワーか。
ヤムァモードンの足(手)モデルがやっとできたので、貼りつけてみた すぐ角度変えられるのって、こんなに便利だったんだな#KotM2EDIT pic.twitter.com/YDV2JsBIlv
— 宇都宮P (@uthunomiyap) 2021年4月13日
組みあがったヤムァモードン。この後このモデルをベースに、パーツ位置の調整とクラフト技の作成をすることになる。
これでまた一歩完成に近づいた。
同時に、果てしないパーツ調整地獄の始まりでもあった……
~次回、パーツ調整編に続く~
ヤムァモードンをリメイクしたい!
エディットのあるゲーム
ファイヤープロレスリングワールド(以降ファイプロ)は自由度の高いゲームだ。実在のレスラーはもちろん、自分で考えたオリジナルレスラーや、アイドルマスターのような既存キャラクターをエディットレスラーとしてつくることができる。
特に自分はNEOGEOのキング・オブ・ザ・モンスターズ2が好きだったので、それに登場するモンスターをエディットして楽しんでいた。
つくった3体のモンスターの出来にはとても満足していたし、このまま全モンスターをエディットしてやろうと意気込んでもいた。
そんな勢いで4体目に3面ボス「ヤムァモードン」をエディットしたら……
どうだろう?うん、似てない。
どう見ても……似てないよな、これは。
そもそもファイプロキャラには「見立てる」という要素がある。 ゲーム内にあるパーツだけを組み合わせて表現する以上、モデルと全く同じ見た目にはならないからだ。そこで「頭についた赤い出っ張りをリボンとして見る」「途切れてる線をつながってるものとして見る」ことで、個々のパーツの違いをデフォルメがきいた「ファイプロ的な全体表現」として見ている。 前の3体はそれがよく効いていて、実際の形とは違ってても納得いく見た目に仕上がっていた。
でも今回のは……
うん、やっぱ似てない。
頭は1つだし、角は左右から出てるし、関節は逆になってない。足はそのまんま足だ。胴体の口なんて腹巻きだ!(ここだけは悪くない)
アップロードはしてみたものの、すっかり意気消沈して次のモンスターをつくる気にもならず、モンスターのエディットはここで止まってしまった。
そう、あのアップデートがくるまでは。
パーツクラフト・技クラフトの実装
ファイプロのアップデートにより、パーツクラフト・技クラフトなる機能が追加された。これは全てのパーツと技をユーザ自身が作成し、それを公開することで広く共有するというものだ。つまり、キャラクターをつくるうえで、見た目や動きの制限がほぼ無くなるということだ。
「あれ?これでヤムァモードン作り直したら、上手いこといくんじゃね!?」
湧きあがったそんな思いを握りしめ、いろんなパーツと技を作ってそれなりの経験をつんだ。そしてアイドルマスターミリオンライブのアイドルエディットも全員分終わって年も明けた2021年、形にしようと思い立った。まあ、なんとかなるだろうって軽い気持ちで。
まずはこいつから、って前から決めてたのよ
— 宇都宮P (@uthunomiyap) 2021年2月14日
いや無理があるだろって見た人なら思ったかもしれないが、作者の自分が一番それ思ってたよ まあ悔いが残ってたからリベンジしたいのね pic.twitter.com/WnTJRL3lLc
「そうだ、やってみるさ!」
かくしてクラフトを使ったヤムァモードンのリメイクが始まった。
ノロノロと。
~次回、3Dモデル作成編に続く~
https://twitter.com/uthunomiyap/status/1360964154882809862?s=20